音の葉研究室

言葉や音で、なぜ心や体が変わるの?

「大丈夫」と言われて、ふっと力が抜けることがあります。
逆に、たったひと言で胸がざわついたり、声の調子だけで緊張したりすることもあります。
言葉は、意味だけを運んでいるわけではありません。
声の高さ。
速さ。
リズム。
響き。
そうした「音」も一緒に、私たちの心や体に届いています。
だから、言葉や音に触れたとき、何を感じたか。体がどう反応したか。そこを見てみる。
音の葉研究室では、そんな小さな変化を観察していきます。

言葉を聞いただけで、なぜ体が反応するの?

「梅干し」と聞いただけで、口の中に唾液が出てくる。
「危ない!」と聞けば、思わず体がこわばる。
まだ何も起きていないのに、
言葉だけで体が反応することがあります。
言葉は、ただ意味を伝えるだけではなく、
その言葉から思い浮かべたものまで、体に届けている。
そんなふうに考えると、
言葉と体は、思っているより近いところにあるのかもしれません。

安心する声と、緊張する声は何が違うの?

同じ「大丈夫」という言葉でも、やさしく言われるのと、
強い口調で言われるのとでは、受け取り方がずいぶん違います。
言葉の意味は同じでも、
声の高さ。
速さ。
間。
強さ。
リズム。
そうしたものが加わることで、感じ方は変わります。
だから私たちは、言葉そのものだけではなく、
声に含まれているたくさんの情報
も一緒に受け取っているのでしょう。


言葉の意味だけじゃなく、音そのものも影響する?

意味の分からない外国語でも、やさしく聞こえる声があります。
逆に、何を言っているのか分からなくても、
少し怖く感じる声もあります。
つまり、意味を理解する前にも、私たちは音を受け取っています。響き。
テンポ。
抑揚。
繰り返し。
音そのものにも、心地よさや違和感がある。
「何を言うか」だけでなく、「どう響くか」。
音の葉では、そこにも目を向けていきます。

自分にかける言葉でも、心や体は変わる?

言葉がけは、人から言われるものだけではありません。
私たちは一日の中で、
自分自身にもたくさんの言葉をかけています。
「失敗したらどうしよう」
「またダメだった」
「まあ、なんとかなる」
「ちょっとやってみよう」
声に出していなくても、頭の中では言葉が動いています。
その言葉を変えただけですべてが解決するわけではありません。
でも、
どんな言葉を自分に向けているかで、
気分や体の反応が変わることはある。
まずは、自分が普段どんな言葉を使っているのか。
そこを観察するだけでも、面白い発見があります。

書くことで、気持ちが変わることもある?

頭の中では、同じことをぐるぐる考えていたのに、
紙に書いてみたら、
「あれ?私が気にしていたのは、そこじゃなかった」
と気づくことがあります。
書くということは、頭の中にあったものを
いったん外に出して見ることでもあります。
言葉にして並べることで、考えていたことが整理されたり、
違う意味が見えてきたりする。
だから文章は、誰かに読ませるためだけのものではありません。自分の中にある情報を、自分で見つけるための道具
にもなります。

「音の葉」って、結局何をしているの?

音の葉で扱っているのは、
特別な言葉を唱えれば何かが起きる、という話ではありません。言葉。
声。
音。
書くこと。
そうしたものに触れたとき、
自分の心や体にどんな反応が起きるのか。
そこを観察します。
落ち着くこともあれば、ざわつくこともある。
何も感じないことだってあります。
大切なのは、「こう感じるはず」と決めることではなく、
自分に起きた反応をそのまま見てみること。
音の葉は、
言葉と音を使って、自分の心と体を観察する実験
そんなふうに捉えています。