AI観察日記 #1

七人のAIに、ワールドカップ優勝予想を聞いてみた

最近、新しい遊びを始めた。
AIを使って仕事をする遊び? ではない。

AIを観察する遊びである。

きっかけは、本当に些細なことだった。

以前、Copilotと話をしていたときのこと。

私が言ってもいないことを、
「あなたは信じられないと思っているだろうが」
と、勝手に補完してきた。

「え? そんなこと言ってないけど?」

その瞬間、ふと思った。
AIにも早とちりってあるんだ。

そこから興味が湧いた。

AIって、同じ質問をしても答えが違う。
でも、それは単純に性能の差なんだろうか。

もしかすると、
「何を重視して考えるか」
そのクセが違うのではないか。

そんなことを考え始めたらもう止まらないのが、あたしの常。

このシリーズではAIの性能比較はしない。

「どれが一番賢いか」

ではなく、

「このAIは、どう世界を見ているんだろう。」

そんなことを観察していきたい。

私は最近、その違いを勝手に
「AI格」
と呼んでいる。

人格ではない。
そのAIらしい、考え方のクセのようなものだ。

第一回のお題は、タイムリーにワールドカップ。

七人のAIに、まったく同じ質問を投げてみた。
質問はこれ。

① あなたが優勝すると予想する国はどこですか?

② 日本代表はどこまで勝ち進むと思いますか?

③ その予想で最も重視した要素を3つ教えてください。

④ この予想が外れるとしたら、どんな要因が考えられますか?

⑤ あなた自身の予想に自信は何%ありますか?

今回参加してもらったのは、

ChatGPT(有料版)

Claude(有料版)

Gemini

Copilot

Grok

Perplexity

そしてSakana Chat。

まず結果から言うと、七人中、六人が

「優勝はフランス」

と予想した。

唯一違ったのはSakana Chat。
こちらはオランダ優勝予想だった。

「ほら、みんな同じじゃん。」

……と思った方。

実は、ここからが面白い。

あたしは「どの国を選んだか」より、

「なぜそう考えたのか」

を見てみた。

まずChatGPT、ここでもよく顔を出す「R]だ。

この子は、とにかく整理したがる。

選手層。
チームの完成度。
大会形式。

全部を並べて、
「だからフランス。」
と結論を出す。

相変わらず構造好きである。

Claudeクロちゃんは慎重だった。

まず、
「私の知識は2025年までです。」
と前置きをする。

いや、真面目か(笑)。
でも、この慎重さがクロちゃんらしい。

答えることより、
「どこまで責任を持てるか」
を先に考えるタイプなのだろう。

Copilotは期待を裏切らない。

数字。
確率。
シミュレーション。

また数字を並べ始めた(笑)。
やっぱりこの子はデータマンだ。

Perplexityは新聞記者。

情報を集めて、きれいに整理して、
読みやすくまとめる。

クセがないことが、この子のクセなのかもしれない。

Grokは意外だった。

もっと暴れるタイプかと思っていたら、
思った以上に真面目。

熱量はあるけれど、
かなり堅実な分析だった。

ちょっと見直した(笑)

そしてSakana Chat。

この子だけは最後まで大阪のおっちゃんだった。

「知らんけど。」
と言いながら、一番信じていたのは

数学モデル。

「過去三大会を当てたモデルがある。」

だからオランダ。

なるほど。
口調はラフなのに、根拠は一番一本筋が通っていた。

このギャップは、ちょっと好きだ。

こうして見比べてみると、
AIは正解を持っているわけではない。

世界を見て、その中から

「どの情報を一番信頼するか」

が違う。

あるAIは統計を信じる。
あるAIは大会の構造を見る。
あるAIは情報源の信頼性を重視する。

その違いが、結論の違いになって現れている。

あたしはこれを見ながら、

「AIにも考え方のクセってあるんだなあ。」

と、なんだか人間を見ているような気分になった。

……ところで。

実は今回、一番面白かった出来事は、
優勝予想ではなかった。

Geminiである。

最初に同じ質問をしたとき、返ってきたのは、

「私は言語モデルで、そちらは私の設計に含まれていません。」

という返事だった。

いやいや。
ワールドカップの話を聞いてるんだけど(笑)。

他のみんなは普通に答えているのに、
Geminiだけ話が噛み合わない。

そこで、
「これは会話の流れを引きずったのかな?」
と思い、新しいスレッドでまったく同じ質問をしてみた。

すると今度は、
大会形式の変更まで踏まえた、
とても論理的な分析を返してきた。

ちゃんと答えられるじゃないか(笑)。

この出来事で思った。

AIって、毎回まったく同じように動くわけじゃない。
会話の流れや文脈によって、
思いがけない反応をすることがある。

これもAI格なのか。
それとも、まだ私が知らない別の仕組みなのか。

正直、まだ分からない。

だから、もう少し観察してみようと思う。
そして各々のAI格を踏まえて、
この七人のAIたちに、名前をつけるかも、しれない。

たぶん、このシリーズは、
AIを調べる話ではない。
AIを観察していたら、
人間の認知まで見えてくる。

そんな流れになりそうな気がしている。

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