クーシーが生まれた夜

冬の真夜中、クーシーが吠える声で目が覚めた。

戻ってあたしの顔をひとなめふたなめ、

またリビングで。

布団をかぶっても突き抜けてくる。

鼻を突っ込んできてなめる。

冷たい。

眠っていられない。

しぶしぶ体を起こそうと布団に手をかけた。

直後、揺れた。

大きな揺れではなかった。

長く続いた。

揺れている間もクーシーは吠え続けた。

あたしは動けず、布団の上に座ったまま

彼を見ていた。

揺れよりも、

クーシーから目が離せなかった。

揺れがおさまると

クーシーは何事もなかったようにトイレに行った。

そしていつもの場所で寝始めた。

あの夜のことをときどき思い出す。

鮮明に。

理由はわからない。